お盆供養「来世の三毒 現世の三毒」
『盂蘭盆経(うらぼんきょう)』では、お盆の供養によって現世の父母七世の父母も地獄・餓鬼・畜生(古来から言われる「六道界の下三界」)が三悪道「三途(さんず)」とも言います。「三途の河」の語源です。実はこの三途の河、冥土(あの世)だけではなく現世の私たち(精神やこころの内)にもありますとされます。
「煩悩(ぼんのう)の河」「三毒の河」とも呼びます。現世の三毒は
①瞋(いかり)の河・・・・怨念の心のこと 「地獄」を指します。解消するには「思いやりのこころ」をもつこと。
②貪欲(どんよく)の河・・・・欲深い心のこと 「餓鬼(がき)」を指します。自分だけではなく他の存在もみとめ寛容なこころをが大事
③愚痴(ぐち)の河・・・・道理がわからない愚かなこころ 「畜生(ちくよう)」を指します。眞理を見極める心を養うことが大事
お盆の行事は、現世の心の平安も得られる大事な行事です。
冥土(あの世)は、日本人の文化の原点であり、到着点でもあります。
ご先祖の為、自らの為、家族の為に営みましょう。
参照:開山堂出版「お盆 先祖を偲ぶ ふりさとを想う 心」より